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新作いろは歌のすすめ

いろは歌 46 47 48について
*
 同じ仮名文字を二度重ねて使わずに詩歌を詠む遊びを”おなじもじなきうた”といい、多くの短歌が詠まれています。これを徹底して、かな文字をすべて一回だけ使うと”いろは歌”になります。
最も知られているのが、”いろはにほへと”から始まる、いろは歌です。

 いろはにほへと ちりぬるを   わかよたれそ  つねならむ
 うゐのおくやま けふこえて   あさきゆめみし ゑひもせす

これは普通、次のようによまれています。

 色は匂へど 散りぬるを   わが世誰ぞ 常ならむ
 有為の奥山 今日越えて   浅き夢見じ 酔ひもせず

この”いろはうた”は 現在使われている仮名文字46字から”ん”を除き、”ゐ”と”ゑ”を 加えた47字からなっています。(いろは歌47と仮称します)この”いろはうた”以外にも多くの歌が作られていますが、 明治時代以後に作られたものを、新作いろは歌と言うことが一般的です。最近までは、この47字に”ん”を加えた48字で作られた、(新作いろは歌48)が主流でしたが、現在では、”ゐ”と”ゑ”は小中学校では教えられず、古語辞典ですら、用例は著しく不十分なため、使いこなせるひとは、まれと言ってよいほどに、少なくなっています。そのため、用法を無視して、”い”と”え”と区別せず、二つ目の”い”と ”え”として”ゐ”と”ゑ”を使っている、新作いろは歌48も多くみられます。 そこで、 ”ゐ”と”ゑ”を除いて、現在のかな文字46字だけを使った、新作いろは歌が次第に多くなってきました。これをここでは(新作いろは歌46)とよびます。
濁音、半濁音については、いにしえの如く清音で表記します。   

いろは歌の、定型と非定型について

 いろはにほへとの”いろはうた”は7−5,6−5,7ー5,7ー5 の二行目が字足らずの7−5調の定型でできています。新作いろは歌48の48字で作れば、完全な7−5調で詠むことができます。しかし新作いろは歌では、非定型のものも、多くあります。歌の形でなく、散文もみられますが、散文は全体の統一が難しく、良いものはほとんどありません。従って ”新作いろは歌”は定型でも非定型でも、韻文ー詩の形にすることが、容易に作る”こつ”となります。

 新作いろは歌46 では、7−5,7−5,7−5,に字足らずの7−3,を加えた7−5調4行詩の形が容易です。この形では字足らずの3字が全体を強調することになります。非定型では語句の選択は楽ですが、同じ字が一度だけしか使えないという、大変な不自由のため、適切な語句がどうしても使えなくなる傾向があり、定型より難しいといえます。いろは歌を作る楽しみは、後半に残された10から15文字のでたらめなかたまりから、何とか意味のある言葉を探し出して、まとめる作業にあります。まずはじめに、テーマの事項または単語を考えて、ことばを並べていきます。
これは”ことばあそび”です。あくまで”あそび”ですから、とにかく、作ることを楽しんで下さい。

  以下に自作の定型、非定型それぞれの新作いろは歌46をあげます。

1,非定型新作いろは歌46

ゆめしらぬわれを熱せや日本国
...
夢知らぬ 我を熱せや
埼玉 含み
栃木 長野 兵庫 青森 揃え
日本は総て煙る
...
ゆめしらぬ われを ねつせや
さいたま ふくみ
とちき なかの ひようこ あおもり そろえ
にほんは すへて けむる
...

2,定型新作いろは歌46_1 7-5-7-5-7-5-7-3型
**
やまたすね 越生 梅見る目の円ら
...
山へ訪ねる  謎の夜を
痛むほど濡れ 歩みけり
川面に映えて 白ピンク
越生梅咲き   つぶら
...
やまへたすねる なそのよを
いたむほとぬれ あゆみけり
かわもにはえて しろひんく
おこせうめさき   つふら

定型いろは歌2 5-7-5-7-5-7-5-5型

ふとおわる 短い旅
ふと終わる 短い旅よ
眠りても 虚ろに消えぬ
夢有らん 今朝こそ晴れや
過ぐ町へ 名を登せ

ふとおわるみしかいたひよ
ねむりてもうつろにきえぬ
ゆめあらんけさこそはれや
すくまちへなをのほせ

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